お知らせ & 法律相談コラム

タクシーを利用される方はお気づきかと思いますが、後部座席に設置された単発のモニター上部に設置されたカメラで利用者の画像を撮影して性別を判定した上、それを広告配信に利用するサービスがあります。このサービスを行っている会社に対して、個人情報保護委員会が行政指導を行ったことはご存じでしょうか。

取得された画像データは保存されること無く即時に削除されて板としても一端取得した個人情報を事後的な処理で削除していたことに変わりは無いので、個人情報をカメラで取得していることになると判断されたようです。そうすると問題になるのは、個人情報を取得するに当たり、「不正な手段」と言えるかという点です。この点については、撮影用のカメラが黒色の端末の上部に埋め込まれた小型のもので、カメラ部分を注視しなければ存在を認識できず、カメラの稼働の有無は外観上分からない状態になっていたため、「不正な手段」に該当しないためには、カメラにより自身の個人情報が取得されていることを本人が容易に認識することが可能となる措置を講ずる必要があるとする個人情報保護委員会の立場からすれば、「不正な手段」に当たることになります。もちろん、個人情報の利用目的の特定ないし通知又は公表も行う必要がありますが、この点も不十分とされています。

IoT化が進む中で様々なデータの取得が容易になっている現在において、個人情報保護の観点から物事を考える必要性が増しています。個人情報保護法の令和2年改正には既に対応されていることと思いますが、今一度、個人情報の取得に関して見直してみてはいかがでしょうか。

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